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飛行機好きなパパ『ウルフパック8』
子育てをしながら飛行機趣味を継続している40代のパパです。エアーバンドを聴くのが好き。独身時代から航空祭巡り多数。読んでくださった方に役立つような飛行機ネタをブログにまとめることを目標にしています。
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【マイエアバンド手帳 カンパニーレディオ編】パイロットが航空会社と交信するエアバンド JALやANA その他のエアラインの周波数についても調べてみました 

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航空無線は基本的に航空管制官とパイロットのやり取りに使われます

一方で旅客機のコックピットには複数の無線機が搭載されているのが一般的です

実は日本国内を飛行する場合、その複数ある無線機のうちのひとつは『カンパニーラジオ』と呼ばれる周波数にセッティングされている事が多いです

カンパニーラジオの周波数は航空管制と同じVHF帯のAMモードやHF帯の周波数が用いられますが、エアライングループごとに異なる周波数が割り当てられています。

今回はそんな『カンパニーラジオ』について解説してみたいと思います。

記事内で紹介している周波数などの情報は航空無線ハンドブックや航空無線のすべてなどの雑誌の記載内容やエアバンドで実際に受信した内容をもとに掲載していますが、特にターミナル波については実際と異なる場合がありますのでご了承ください。

目次

カンパニーラジオとは?

やりとりされる内容は航空管制とは異なり、旅客や航空路上の揺れの情報、その他何かしらのトラブルや通常とは異なる事態の対応のやり取りなど多岐にわたっており、航空管制の周波数では得られないような情報を聴くことができたりします。

航空会社(エアライン)の運航本部⇔航空機がやり取りする業務無線といったイメージです

まずはLiveATCで聴いてみよう

まずは実際にカンパニーラジオを聴いてみましょう。エアバンドレシーバーを持っていなくても羽田空港や成田空港など関東周辺空域を飛行する航空機と地上スタッフのやりとりをLiveATCで聴くことができます。

こちらのリンクから『RJTT Company Channels』の項目を再生してみてください

Facilityの部分に『Company(会社) TBD(To Be Determined:未定)』とあり、エアラインの表記がありませんが、イカロス出版から刊行されている『航空無線ハンドブック』等で周波数を調べてみたところ関東エリアでは以下の割当となっているようです

Facility(エアライン)地上側のコールサインなど 周波数(AM)
エアドゥ羽田・スカイマーク東京【ターミナル/エンルート】123.675
スプリングジャパン【ターミナル/エンルート】128.5
スターフライヤー【ターミナル/エンルート】スターフライヤー羽田128.975
ANAグループ【エンルート】全日空関東129.7
不明129.725
ANAグループ【ターミナル】全日空東京129.85
JALグループ【エンルート】ジャパンエア羽田131.85
JALグループ【エンルート】ジャパンエア東京131.9
外国エアライン【ターミナル】羽田オペレーション132.075

大きく2つに分かれる用途『ターミナル』と『エンルート』

カンパニーラジオには大きく2つの使い分けがあります

地上にいるときや空港周辺を飛行しているときに使用する【ターミナル用】と航空路を飛行している際に使用する【エンルート用】です

ターミナル用

駐機場にいる状態~地上走行~離着陸時~アプローチやディパーチャーの間にコンタクトします

航空機の搭載燃料や旅客に関する業務連絡、その他飛行に関する細かな情報のやり取りが行われます。

羽田などの大きい空港では各社が自前の周波数を使用しますが、地方空港ではグループ会社のエアラインが1つの周波数を共用する場合もあります。

データリンクを使ったテキスト情報の通信システムであるACARS(エーカーズ)を使用してやり取りをすることも多いため、平時の交信量はそこまで多くない印象です。

ただ、機材のトラブルに関する内容や、旅客に関する業務連絡など、ACARSではやり取りできない込み入った内容については無線でやり取りが行われたりします。

空港で受信するのであればまずはターミナル用の周波数を聴いてみることをおすすめします。

送信出力は10Wで、受信できる範囲は空港近傍のエリアになります。

エンルート用

おもに航空路を飛行している段階に使用します

上空の揺れなどの情報はデータリンクシステムであるACARSなどでやり取りされることが多いようですが、ACARSではやりとりしずらい細かい業務連絡や、空港の天気概況、複数の便に対する業務連絡の一斉送信などにも使われます

大手エアライン系の送信出力はターミナル用より強い50W

山頂などに送信アンテナが設置されている場合もあり、空港から離れたエリアでも地上側及び航空機側双方の音声が比較的受信しやすい周波数といえます

割当の周波数の数もターミナルに比べると少ないのでリサーチもしやすいです。空港から離れた場所にお住まいの方もぜひ一度受信にトライしてみましょう

※一部エアラインや事業者ではターミナル用とエンルート用の区別なく使用している場合もあります

羽田空港のカンパニーラジオ【ターミナル】

羽田空港で各エアラインが使用している周波数は以下のとおりです

エアライン周波数
AIR DO・スカイマーク123.675
スターフライヤー128.975
ANA・アイベックス・ピーチ129.1 129.85
ソラシドエア129.275
JAL130.1 131.85
海外のエアライン132.075

その他の空港のカンパニーラジオ【ターミナル】

カンパニーラジオは航空会社ごとに決まった周波数が割当られていますので、一覧を作ってみました

ANA系 ターミナル波

周波数使用空港備考
129.1羽田・釧路・旭川・女満別・秋田・庄内・福島・新潟・小松・静岡ADOと共用
129.475関西APJと共用
129.85羽田・函館・稚内・紋別・利尻・中標津・大館能代・富山・石垣ADOと共用
130.45新千歳・成田・能登・伊丹・那覇IBX・APJ・ADOと共用
130.6仙台・中部※1・IBX・APJ・ADOと共用
※1 SFJ・SNJと共用

JAL系(JTA・NTH・RAC)ターミナル波

周波数使用空港備考
128.925石垣
129.225関西
123.675松本※2・小牧
130.1羽田・釧路・帯広・女満別・奥尻・秋田・山形※
130.175旭川・利尻
131.85羽田・函館・新千歳・那覇・仙台・新潟※・小松・中部・伊丹※2
※フジドリームと共用
※2 AHXと共用

その他のエアライン

エアライン周波数使用空港備考
エアドゥ123.675帯広
エアドゥ新千歳
スカイマーク123.675新千歳・仙台・茨城・羽田・中部・神戸・鹿児島・福岡・長崎
スカイマーク130.25新千歳
スカイマーク131.5那覇
スカイマーク132.05新千歳
スターフライヤー128.975羽田・北九州等エンルート兼用
スターフライヤー130.95関西JJPほかと共用
フジドリーム122.425静岡・神戸・青森エンルート兼用
フジドリーム123.675松本・小牧・久米島
フジドリーム130.35丘珠
フジドリーム132.05新千歳
フジドリーム129.0新千歳

カンパニーラジオ【エンルート】

送信出力がターミナル系カンパニーラジオより強かったり、空港以外の山の上に送信用のアンテナがあったりするので比較的広範囲で聴くことができたります。

ANA系

周波数コールサイン例備考(共用エアライン)
129.65全日空北海道・近畿・沖縄IBX・ADO・APJ・ORC※1
129.7全日空関東・九州・さつま同上
※1アイベックス・エアドゥ・エアピーチ・オリエンタルブリッジの略称 出力は50W

JAL系

周波数コールサイン例備考(共用エアライン)
129.15ジャパンエア成田・千葉・東京・大阪・関西JTA・TZP・FDA・RAC・HAC・JJP・AHX※2
130.25ジャパンエア薩摩JTA・TZP・JAC・RAC・HAC・JJP
131.9ジャパンエア札幌・東京・愛知・福岡・沖縄同上
※2ジェイオーシャン・ジッピー・フジドリーム・琉球エア・ノースエア・オレンジライナー・天草エアの略称 出力は50W

スカイマーク・エアドゥ

周波数コールサイン例備考(共用エアライン・出力など)
122.425フジドリーム
123.675スカイマーク羽田・神戸(10W)
131.9同上

スターフライヤー

周波数コールサイン例備考(共用エアライン・出力など)
122.425フジドリーム
123.675スカイマーク羽田・神戸(10W)
131.9同上

調査にあたっては総務省の周波数検索サービスを利用しました

ACARS(エーカーズ)って何?

カンパニーラジオとは別に、エアラインは地上の運航本部とACARSと呼ばれるデータリンクを用いたやり取りも行います。音声によるやり取りとは異なり、文字情報のやり取りとなります

おもに細かい数値を伴うやり取りや、ちょっとした上空の揺れのやり取りなどに用いられるようです

カンパニーラジオを聞いていると、時々「〇〇についてはエーカーズで送信します」などのやりとりが交わされたりしています

カンパニーラジオのオペレーションについて紹介しているリンク

一部エアラインやメディアにてエアラインのオペレーション部門について紹介しているサイトがあります。

興味のあるかたはぜひリンク先を参照してみてください。

株式会社JALスカイ

ステーションオペレーションの紹介

http://www.jalsky.co.jp/our_business/operation/

JAL オペレーションコントロールセンター

カンパニーラジオについての解説は以上となります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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