2025年8月12日から9月2日までの間、英空母「プリンス・オブ・ウェールズ(HMS Prince of Wales, R09)」を旗艦とする英空母打撃群(CSG25)が横須賀及び東京に寄港する旨が防衛省より発表されました

イギリス空母の来日は2021年9月の「クイーン・エリザベス」以来4年ぶりとなります
そこで今回は寄港の概要と、オススメの見学方法についてまとめてみます
また、英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」に搭載されていたF-35BライトニングⅡステルス戦闘機がトラブルにより鹿児島空港に着陸するという事態となりましたので、そちらの情報についてもまとめてみます
英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」の日本寄港について
防衛省は8月12日から9月2日までの間、英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を旗艦とする英空母打撃群(CSG25)が横須賀及び東京に寄港すると発表しました。
「プリンス・オブ・ウェールズ」は、今年4月にイギリスを出発、ノルウェーやスペイン、ポルトガル、カナダなどの軍艦と「CSG(Carrier Strike Group=空母打撃群)25」艦隊を構成し、インド洋や南太平洋で各国との演習を行ってきました。
寄港する艦艇は「プリンス・オブ・ウェールズ(HMS Prince of Wales, R09)」、英海軍駆逐艦「ドーントレス(Dauntless:D33)」及びノルウェー海軍フリゲート艦「ロアール・アムンセン(Roald Amundsen:F311)」の3隻の予定です。
ノルウェーによる日本を含むインド太平洋地域への艦艇の派遣は、今回が初めてです。
具体的な日程及び寄港先については以下の通りとなります
- 横須賀に8月12日~28日
- 東京港(東京国際クルーズターミナル)に8月28日~9月2日
- 横須賀に8月12日~9月2日
- 横須賀に8月12日~19日及び8月22日~9月2日
- 東京港(東京国際クルーズターミナル)に8月19日~8月22日
横須賀港に入港する模様が中継されました。英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」は横須賀米海軍基地12号バースに着岸しました



横須賀米海軍基地12号バースといえば、普段はアメリカ海軍の空母が着岸している場所となりますが、現在は米空母「ジョージ・ワシントン」が航海に出て留守にしているため、その間に英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」が使用する形となった模様です
ノルウェー海軍フリゲート艦「ロアール・アムンセン」と英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」は8月28日にお台場の東京国際クルーズターミナルに移動する予定とのことですので、都内でもの勇姿を目にすることができます



船の上で動かない状態とはいえ、東京23区内で本物の戦闘機を見られる機会がある?というのははかなり珍しいことと言えそうです
米原子力潜水艦 ミズーリとのコラボも・・
プリンス・オブ・ウェールズの着岸時の映像をよく見ると実は近くに米海軍のヴァージニア級 原子力潜水艦ミズーリが停泊している模様も見て取れます。
米海軍潜水艦ミズーリは休養・補給などを目的に8月6日から横須賀港に停泊している模様です



横須賀で米原子力潜水艦を見られる機会もそう多くはないようですのでこのコラボは見逃せません。この組み合わせが見られるのは最初で最後かも・・


航空ファン2025年5月号では日本に寄稿する前にアジア周辺を航行するプリンス・オブ・ウェールズの模様をカラー写真で紹介しています
イカロス出版から発売中の『空母艦載機 大研究』では今回来日した空母プリンス・オブ・ウェールズや搭載されているF-35Bステルス戦闘機のほか、世界各国の空母や艦載機の最新事情について初心者にわかりやすく解説していてオススメの一冊となります。
見学にはYOKOSUKA軍港めぐりがおすすめ
英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」は横須賀に8月12日~28日まで滞在すると発表されていますが、その模様を見学されたい場合にオススメなのがYOKOSUKA軍港めぐりです
YOKOSUKA軍港めぐりは、アメリカ海軍や海上自衛隊の艦船を間近で見ることができる、観光クルージングツアーです。



横須賀本港・長浦港を約45分かけて船で巡り、日米両国の艦船や潜水艦、イージス艦などが観覧できます。またクルーズ中は案内人が生放送で解説してくれるので、軍港や艦船などに詳しくない人でも安心して楽しむことができます。
- 公式サイト・電話などによる事前予約を推奨します
- 乗船チケットは「コースカベイサイドストアーズ」2階の汐入ターミナルで購入します
- 当日券も天候次第で50〜100枚程度発売 (午前10時より、土日祝は早めが安心です)
- Web予約・空き状況確認は公式サイトから可能です



艦船の入出港など、どんな船が見られるかは日によって異なります。「プリンス・オブ・ウェールズ」など大規模艦船寄港時は特に人気が集中しますので、早めの予約をおすすめします。
- 汐入ターミナル発着(京急線「汐入駅」徒歩約5分、JR「横須賀駅」徒歩約15分)
- 駐車場あり(混み合う場合があるため、時間に余裕を持って来訪がおすすめ)
YOKOSUKA軍港めぐりの詳細につきましては公式webサイトをご確認ください
英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」搭載の
F-35B戦闘機が鹿児島空港に!
英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」および付随艦が横須賀および東京に寄港する件については防衛省から公表されたとおりなのですが、それとは別に8月10日お昼前に急遽、イギリス軍のF-35bライトニングⅡステルス戦闘機が鹿児島県にある鹿児島空港に着陸しました
防衛省によりますと戦闘機は日本やアメリカなど6か国の共同訓練に参加していて、韓国からイギリス海軍の空母「プリンス・オブ・ウェールズ」に戻る途中の洋上で何らかの不具合が起きたということです。
航空軍事評論家の石川潤一先生が機体について解説して下さっています
- 英空/海軍マーラム航空団のノーズナンバー016(ZM150/ BK-016)
- マーラム航空団はノーフォーク州のマーラム英空軍基地に所在するF-35Bを統合運用する航空団
- 海軍の809NAS(第809海軍飛行隊)を指揮下に置いている
- 戦闘機の民間専用空港への着陸は極めて稀
- イギリス空軍の日本への飛来もかなりレア
ライブカメラで戦闘機の今の模様が観察できた(現在は移動してみられなくなりました)- 戦闘機と民間機を絡めた構図が見られるのはイギリス本土でもほとんどないケースと思われる
お盆時期で鹿児島空港に行けば誰でも戦闘機を見ることができる?
→8月13日に民間業者(ノエビア)の格納庫に入り、シャッターが閉まっている状態では見られなくなったようです



緊急着陸し、滑走路近くに停止したF-35Bの模様は鹿児島空港のライブカメラ映像で確認することができました。現在はノエビアアビエーションの格納庫へ移動してターミナルからは見られなくなったようです
2025年3月に岩国基地海兵隊所属のF-35Bが高知空港に緊急着陸した際は42日程度駐機してました
単純比較はできませんが、不具合の内容によっては思っていたより長い滞在になる可能性もあります
また修理や補給支援のための航空機の飛来の可能性もあるかもしれません





鹿児島空港に着陸した米空軍のF-35B戦闘機はいずれ横須賀及び東京への寄港を終えた英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」に移動するものとみられますが、それまでの間にどのような動きがあるのかに注目が集まります。
英空母「プリンス・オブ・ウェールズ」を旗艦とする英空母打撃群(CSG25)が横須賀及び東京への寄港および艦載機のF-35Bの鹿児島空港への着陸についての解説は以上となります。
今後あらたな情報が掴め次第記事を更新いたします。
ここまでご覧いただきありがとうございました。




コメント