今回は羽田空港と北海道にある新千歳空港を往復したら・・・という想定でリサーチを行ってみました
なお新千歳空港には航空自衛隊千歳基地が隣接しております
敷地は隣接していて滑走路も近いですが、ICAOの4レターコードは 新千歳空港がRJCC 千歳基地がRJCJとなっています
旅行に出かけるお金や時間がなくても、ここからここまで飛ぶとしたらどんな飛行経路、どんなエアバンド周波数を使うのかを家で調べる筆者独自のエンターテイメント。必要なのはインターネットのみ。
実際のエアバンド周波数や航空路などをできるだけリアルに調べることをモットーとする。
また事前に調べておいてデータにしておくことで、実際に旅行に行く機会に恵まれたり、フライトシミュレーターで飛行する際も役立てる事ができる。
航空路の周波数についてはAIS JAPAN で公開されているAIP及びエンルートチャートをもとに推測・構成を行いました
飛行経路についてはAIS JAPAN 内で公表されているAIC「飛行計画経路の変更について」およびフライトプラン作成支援サイトSimBriefを参照しました
もう少し簡単なガイドがほしいという方は、日本全国の空のおおまかな飛行経路や、窓から見える景色について網羅したガイド本『フライトナビ』がおすすめです。amazonで試し読みができます。
羽田空港(RJTT/HND)から新千歳空港(RJCC/CTS)までの経路と周波数
羽田空港は第一ターミナル(JAL側)のゲート使用を想定
離陸滑走路はRWY34R 新千歳空港の着陸滑走路はRWY19Lで想定します。
飛行経路(SID・TR・STARと通過する航空路・ポイント)
RWY 34R 【ROVER 2C DEP(ARAKA-EDOJO-OHEDO-SPOON-ROVER)】【BRUCE TR】BRUCE AGRIS Y11(YAITA-SYOEN-SADVO-SHIRO-YTE-HANKA-VARSU-PEONY-) SAMBO Y119(ELBIT-) OHMAR Y13(MEKAB-TIKYU-IDEMI-) SIRAO Y139 NAVER【KAORY ARR(FUJIM-MKE-)】KAORY RWY19L
羽田空港を離陸後BRUCEまでSID【ROVER 2C DEPARTURE】で上昇 BRUCEからNAVERまでは航空路を飛行 NAVERからKAORYまではSTAR【KAORY A ARRIVAL】で飛行 KAORYから計器進入【ILS Z RWY 19L APPROACH】を行います
高度
離陸→ FL170 → FL350で巡航 →降下開始→ NAVERをFL170で通過 → 順次降下→KAORYを3000ftで通過→PUNCHを2000ftで通過→着陸
エアバンドの周波数
※周波数については他の管制席やセクターの周波数で運用されることもあり、あくまで目安です
羽田空港
東京GND(121.7)
↓
東京GND(118.225)
↓
東京GND(121.975)
↓
東京TWR(118.725)
↓
東京DEP(120.8)
↓
SPOON(千葉県流山市)付近で東京ACC 関東北セクターT03(124.1)にコンタクト
東京/札幌コントロール
関東北セクターT03(124.1)
↓
SHIRO(猪苗代湖の北側)付近でT02 東北セクター(118.9)
↓
HANKA(秋田県湯沢市)付近でS02 三沢東セクター(124.5)
↓
NAVER(苫小牧の沖)付近で千歳アプローチ(120.1)にコンタクト
新千歳空港
千歳APP(120.1)※アプローチの主用波
↓
千歳RDR(119.1)※フィーダー 繁忙時に開局
↓
千歳TWR(118.2)
↓
千歳GND(121.7)
新千歳空港(RJCC/CTS)→羽田空港(RJTT/HND)
新千歳空港の離陸滑走路はRWY19R、羽田空港の着陸滑走路はRWY16Rで想定します。
飛行経路
RWY19R【TOBBY8 DEP】TOBBY Y10(LARCH-PANSY-HPE-VINAR-ZAHAN-RUBIS-ASHRA-GENJI-DAIGO-TEDIX-) GODIN【GODIN R ARR(NOVEL-NAMCO-NILUS-NEURO-NIGEL-NATTY)】【RNP RWY16R APC(NATTY-RACER-REMUS-ROWAN -RIPOD)】RWY16R
新千歳空港を離陸後TOBBYまでSID【TOBBY8 DEPARTURE】で上昇 TOBBYからGODINまでは航空路Y10を飛行 GODINからNATTYまではSTAR【GODIN R ARRIVAL】で飛行 NATTYから計器進入【RNP RWY 16R APPROACH】でRWY16Rに着陸します
高度
離陸後FL200まで上昇→ エンルートにコンタクト後 FL360まで上昇し巡航 → 順次降下 → TEDIXをFL160で通過 →NATTYを5000ftで通過→RIPODを3800ftで通過→着陸
エアバンドの周波数
新千歳空港
千歳GND(121.7)
↓
千歳TWR(118.2)
↓
千歳DEP(124.7)※ディパーチャーの主用波
↓
TOBBY(函館東部沖合)の手前で札幌ACC S02三沢東セクター(124.5)にコンタクト
ACCの周波数について 関東方面に向かうものは124.5 関西・西日本方面に向かうものは119.3にコンタクトする流れのようです
札幌/東京コントロール
S02三沢東セクター(124.5)
↓
VINAR(宮城と岩手の県境)付近でT02 東北セクター(118.9) コンタクト
↓
RUBIS(福島市の東)付近でT07 常州セクター (128.2)にコンタクト
↓
GODIN(水戸市の西)付近で東京APP(119.4)にコンタクト
※周波数については他のセクターの周波数で運用されることもあり、あくまで目安です
羽田空港
東京APP(119.4)
↓
東京RDR(119.65)
↓
東京TWR(118.1)
↓
東京GND(121.7)
ゲート到着!お疲れ様でした。
エアバンドメモリー構築の例
以上をふまえて自分でエアバンドのメモリー構築を想定すると以下のような形になります。
![](https://like-airplane-dad.com/wp-content/uploads/2023/12/スクリーンショット-2023-12-27-152758.png)
![](https://like-airplane-dad.com/wp-content/uploads/2023/10/驚きの顔.jpg)
エンルート管制の周波数は時間帯によって上記以外のものが使用される可能性があります
例えば機内受信の際にそれらも網羅したいのであればざっくりエリアごとに使用される可能性のある周波数をバンクに登録してバンクスキャンをすると確実です。
エリアごとのバンク構築の例についてはこちらの記事もご参照ください
![](https://like-airplane-dad.com/wp-content/uploads/2023/12/2-300x169.jpg)
![](https://like-airplane-dad.com/wp-content/uploads/2023/12/2-300x169.jpg)
以上でシミュレーションを終わります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
※可能な限り実際の経路と周波数に近づけるようリサーチを行いましたが、あくまで趣味の範囲ですので実際の運用とは異なる部分があったり、悪天候により普段とは異なる経路を飛行する可能性があります。また航空路管制のセクターについては時間帯によって使用する周波数が変わったりする場合もありますのでご了承ください。