2023年12月10日(日)
沖縄県那覇市にある航空自衛隊那覇基地にて
那覇基地航空祭『美ら島エアーフェスタ2023』が開催されます。
開催時間は午前8時45分から午後3時までの間となっております。
また2023年はブルーインパルスの飛行も予定されています。
那覇空港に隣接して所在する那覇基地は戦闘機の飛行のある航空祭のなかでは比較的来場者が少なめの基地であり、アクセスもしやすいと感じます(あくまでも他の航空自衛隊基地の航空祭と比較して)
今回は那覇基地航空祭のイベントの見どころや予行飛行の情報、アクセス方法や駐車場情報・エアバンドの周波数についてまとめてみました。
お出かけを検討・予定されている方に参考にしていただければ幸いです。
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023の見どころ
陸海空自衛隊の航空機が参加するイベント
通常航空自衛隊のイベントは『航空祭』となる事が多いのですが、ここ那覇基地では『エアーフェスタ』となっています。
それは航空自衛隊の他に陸上自衛隊や海上自衛隊の航空機も参加する関係もあると思われます。
2022年に行われたプログラムでも海上自衛隊(第5航空群第5飛行隊)のP-3Cや陸上自衛隊(第15旅団 第15ヘリコプター隊)のUH-60JAが飛行展示に登場しました。
民間との共用空港のため制約が大きい
那覇基地は自衛隊と民間機が共用する空港ですが、全国的にも珍しく航空管制は全面的に航空局が担当しています。
飛行展示も過密な那覇空港の定期便の合間をぬって行われるためプログラムも他の基地の航空祭に比べると抑え気味(?)なのですが、民間機の運航に生じさせる遅延を最小限に留めるため致し方ないところです。
また近隣には米軍の嘉手納基地や普天間基地の空域もあり、展示飛行に制約が入るという事情もあります。
航空自衛隊の参加部隊
那覇基地には航空自衛隊の第9航空団が所在し、隷下にワシのマークが特徴の第204飛行隊と天狗のマークが特徴の第304飛行隊が所属。両飛行隊ともF-15要撃戦闘機とT-4練習機を保有しています。
また第9航空団にはT-4練習機を保有し、航空団司令部の支援や連絡を行う南西支援飛行班も所属します。トレードマークはシーサーです。
航空自衛隊那覇基地Xより
第9航空団とは別にE-2C早期警戒機等の運用を行う警戒航空団 飛行警戒管制群の第603飛行隊および、CH-47Jの運用を行う航空救難団隷下の那覇ヘリコプター空輸隊なども所在します。
E-2Cの主翼開閉パフォーマンスに注目
飛行警戒管制群 第603飛行隊が運用する早期警戒機E-2Cはもともと空母に搭載される前提で設計された機体です。
空母の狭い甲板を有効利用するため、翼を自動で折りたたんだり開いたりする機構が備えられています。
航空祭ではその独特のプロップサウンドにも注目ですが、エンジンスタート時に翼の開閉パフォーマンスが行われる可能性がありますのでそちらも見逃さないようにしましょう。
参考用にアメリカ海軍のE-2Cの動画をご紹介します。
美ら島エアーフェスタでは民間機のフライトも楽しめる
例年、美ら島エアーフェスタでは那覇空港と隣接した自衛隊の敷地およびエプロン(駐機場)地区で行われます。
イベントに参加している自衛隊機の後方を民間機が走行する形となるため、自衛隊機と民間機を絡めた写真を撮ることができるのもこのイベントの特徴です。
また昨年は日本トランスオーシャン航空(JTA)のブースが設置され、記念グッズ販売や各種イベントで盛り上がりました。
- 2022年 約1万5千人
- 2020~2021年 中止
- 2019年 約3万人
- 2018年 約4万5千人 ブルーインパルスあり
沖縄県内におけるブルーインパルスの曲技飛行は初めて!期待が高まります
2022年のエアフェスタにもブルーインパルスの飛来はあったのですが、実質は宮古方面の展示飛行の離発着基地として那覇基地をフライトしたもので、那覇基地では展示飛行が行われず残念な結果となりました。
しかし2023年は曲技飛行のプログラムが予定されており注目を集めています。
これまでにも沖縄県内の飛来はありましたが、曲技飛行の実施は今回が初めてなのだそうです
今年は政府専用機も参加!?
もうひとつ気になるトピックとして那覇基地公式Xのポストが話題を呼んでいます
双発の大型ジェット旅客機見えます。背中の衛星通信用の膨らみ、そして足回りのシルエットを見るとメインギアのタイヤの数は6本・・。ということは政府専用機?
こちらも乞うご期待ですね!
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023 注目のプログラムは?
那覇基地から2023年のプログラムが発表されました。
前述の陸海空各航空機による飛行のほか午後にはF-15戦闘機による機動飛行も予定されています。
注目のブルーインパルスのプログラムはウォークダウンとウォークバックを含めると10時半から12時過ぎまでの実施となるようです。
ノータムによるとブルーインパルスの飛行は民間機の運航遅延に与える影響を最小限に留めるため、空中待機をはさみながら 11:00~11:05 11:20~11:25 11:40~11:45の5分✕3コマといった形で実施される模様です。
限られた時間と飛行エリアの制約のなか、どのような演目が行われるのかに注目です。エアバンドレシーバーがあると動向の把握に役立ちそうです。
200605 RJAAYNYX
(3156/23 NOTAMN
Q)RJJJ/QWBLW/IV/M/AW/000/100/2612N12738E008
A)ROAH B)2312100200 C)2312100245
D)0200/0205 0220/0225 0240/0245
E)ACROBATICS:
1.AREA : WI A RADIUS OF 8NM OF ROAH ARP(那覇空港の中心から半径8NM)
EXC EAST SIDE OF NAHA CTR(那覇空港の東側エリア 那覇市・豊見城市・糸満市上空は飛行しない)
(SHIMAJIRI-GUN, ITOMAN-SHI, NAHA-SHI,
TOMIGUSUKU-SHI, IN OKINAWA)
2.USING ACFT: T4 X 6
3.WX COND : CEIL AT OR ABV 1500FT, VIS AT OR ABV 5000M
4.HLDG POINT: KERAMA NORTH, KERAMA SOUTH, MAEJIMA, DONATSU, SANDO
展示飛行実施時間帯の間の待機ポイント(慶良間島の北側と南側・前島・ルカン礁・ナガンヌ島)
5.HLDG ALT : 1700FT
6.RMK : SOURCE/JSDF-A(ROAH)
F)SFC G)10000FT AMSL)
途中の待機ポイントはAIS JAPANのページから確認することができます。
親子で楽しめるイベントがいろいろ
その他にもスタンプラリー(景品はなくなり次第終了)やキッズトレイン・消防車放水体験など、親子で楽しめるプログラムもいろいろと用意されているようです。
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023 予行飛行(事前飛行)の予定は?
基地からは予行飛行についてのアナウンスは出されていませんが、那覇基地所属機およびブルーインパルスの予行飛行(事前飛行)のものと思われる内容のノータムが確認できました。詳細は事項で解説します。
美ら島エアーフェスタ2023の予行に関連するノータム(NOTAM)情報
那覇基地所属機による美ら島エアーフェスタの予行飛行に関連するノータムの発出が確認できました。
となっています。
実施期間が長く、かつ一日あたりの時間が1時間と短いのは、民間機の運用に与える影響を最小限にするための配慮によるものと思われます。
- P-3C 海上自衛隊 第5飛行隊
- F-15 ✕4機 航空自衛隊 第9航空団
- T-4 ✕2機 航空自衛隊 第9航空団
- LR-2(Beech350) 陸上自衛隊
- UH-60J 部隊不明
- U-125 航空自衛隊 那覇救難隊
- CH-47J 航空自衛隊 那覇ヘリコプター隊
- E-2C 航空自衛隊 警戒航空団603飛行隊
この参加機のラインナップの豊富さが那覇基地イベントの特徴ですね。
200549 RJAAYNYX
(3153/23 NOTAMN
Q)RJJJ/QWALW/IV/M/AW/000/100/2612N12738E020
A)ROAH B)2311262300 C)2312080000
D)2300/0000
E)AIR DISPLAY:
1.FLT AREA : WI A RADIUS OF 20NM OF ROAH ARP
(KUNIGAMI-GUN, NAKAGAMI-GUN, SHIMAJIRI-GUN,
GINOWAN-SHI, ITOMAN-SHI, NAHA-SHI, NANJO-SHI,
OKINAWA-SHI, TOMIGUSUKU-SHI, URASOE-SHI,
URUMA-SHI IN OKINAWA)
2.USING ACFT: P3 X 1, F15 X 4, T4 X 2, B350 X 1, H25B X 1, H47 X 1,
H60 X 1, E2 X 1
3.WX COND : CEIL AT OR ABV 1500FT, VIS AT OR ABV 5000M
4.HLDG POINT: KERAMA NORTH, KERAMA SOUTH, MAEJIMA, DONATSU, SANDO
5.RMK : SOURCE/JSDF-A(ROAH)
F)SFC G)10000FT AMSL)
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023 ブルーインパルスの予行飛行に関係するノータム
注目の集まるブルーインパルスの曲技飛行ですが、ノータムの情報によると航空祭前日の12月9日(土)にも予行飛行(事前飛行)が行われます。
ノータムによるとブルーインパルスの予行飛行(事前飛行)時間帯は11:00~11:45となっていますが、ここでノータムの内容に注目
民間機の運行に影響を与えないよう展示飛行は5分間✕3コマの合計15分間の実施となるようです
具体的には11:00~11:05 11:20~11:25 11:40~11:45の間に実施される模様ですが
上限高度は10000FT(約3048m)となっているため、天候がよければ垂直系のアクロバットが実施されるかもしれません。(あくまで筆者の推測です)
※予行及び本番のフライトについては天候や機材等諸事情により変更また中止される可能性があります。
200556 RJAAYNYX
(3154/23 NOTAMN
Q)RJJJ/QWBLW/IV/M/AW/000/100/2612N12738E008
A)ROAH B)2312090200 C)2312090245
D)0200/0205 0220/0225 0240/0245
E)ACROBATICS:
1 AREA : WI A RADIUS OF 8NM OF ROAH ARP(那覇空港の中心から半径8NM)
EXC EAST SIDE OF NAHA CTR(那覇管制圏の東側を除く)
(SHIMAJIRI-GUN, ITOMAN-SHI, NAHA-SHI,
TOMIGUSUKU-SHI, IN OKINAWA)
2 ACFT : T4 X 6
3.WX COND : CEIL AT OR ABV 1500FT, VIS AT OR ABV 5000M
4.HLDG POINT: KERAMA NORTH, KERAMA SOUTH, MAEJIMA, DONATSU, SANDO
5.HLDG ALT : 1700FT
6.RMK : SOURCE/JSDF-A(ROAH)
F)SFC G)10000FT AMSL)
※日本時間はノータムの時間に9時間+して計算
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023でチェックしておきたいエアバンド周波数は?
航空自衛隊那覇基地では全国的にも珍しく、グランドからディパーチャーのコントロール(GCIにコンタクトするまで)は自衛隊ではなく航空局の管制官が行います。
共用空港であることも関係するのか、膨大な周波数の量となりますので、動きをまんべんなく把握されたい場合はエアバンドのメモリーに登録した上でスキャンすることをおすすめします。
過去の使用実績では那覇TWRの118.1MHzと308.6MHzが主用波として使用されることが多いようです。
それ以外にもVHFやUHFの複数の周波数が利用され、全てを網羅するのは初心者には難易度が高めです。
那覇CLR | 122.075 256.0 |
那覇GND | 121.8(E) 121.9(W) 284.6(E) 284.4(W) |
那覇TWR | 118.1(E) 118.75(W) 308.6(E) 247.8(W) 126.2 236.6 |
那覇DEP・APP・RDR | 119.1 119.65 120.0 121.2 122.45 125.55 124.95 126.5 228.2 257.5 258.3 261.4 270.6 287.8 289.4 290.3 297.2 310.0 317.8 321.5 335.8 363.8 |
那覇GCA | 119.05 119.5 120.6 121.1 123.85 124.7 236.8 261.4 288.1 289.4 296.3 304.5 318.2 |
那覇ARRIVAL | 118.85 278.5 |
那覇TCA | 119.775 120.0 122.45 300.7 310.0 316.0 321.5 |
嘉手納ARRIVAL | 135.9 255.8 285.4 |
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023へのアクセス方法や駐車場の情報は?
駐車場の情報について
那覇基地から公表されたマップによると『美らSUNビーチ』と『那覇軍港』に設置される臨時駐車場と基地を往復する無料シャトルバスが運行されます。
美らSUNビーチ
那覇軍港(第4ゲート)
那覇軍港に設置される臨時駐車場の入り口はメインゲート(山下交差点の近く)ではなく、メインゲートから少し北西に位置する第4ゲートとなるようです。
開門時間より早く着いても門が閉まっているようですので注意しましょう
第4ゲート付近のストリートビューです
那覇基地への出入り口について
徒歩にて入場する場合は正門から出入りする形となります。
正門からゆいレールの赤嶺駅までは徒歩5分ほどの距離となりますが、入場待ちの列ができたり、駅への入場規制が敷かれる可能性がありますので注意しましょう。
注意事項
禁止事項・持ち込み禁止物について
那覇基地から発表された禁止事項・および持ち込み禁止物について主なものは以下のとおりです。
詳細については基地公式HPの案内をご確認ください。
- 無線機(電波法に抵触しない受信専用の無線機類を除く)→エアバンドレシーバーの使用はOK
- テーブル、テント、タープ、パラソル
- 脚立、踏台等
- 3辺の和が計100㎝以上の大型手荷物(バッグ類)
- アルコール飲料
- 折りたたみ自転車
- キャリーカート
- 折りたたみ椅子
- レジャーシート
- 折りたたみ椅子・レジャーシートの使用
- 指定場所以外での喫煙
美ら島エアーフェスタでは折りたたみ椅子及びレジャーシート両方の使用が禁止されていますので注意しましょう。
100円ショップなどで入手できるような折りたたみ式座布団などの使用は問題なさそうです。
航空祭にお出かけする際にオススメする持ち物についてはこちらの記事もご参照ください
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023のツアーの情報
初めて航空祭に参加したり、いろいろと分からなかったりする場合は旅行会社の企画するツアーを利用してもよいでしょう。
定員や申込期限がありますので、利用される方は早めに申し込むことをおすすめします。
筆者が調べた範囲では以下のツアー会社が見つかりました (募集打ち切りの際はご容赦ください)
【宿泊+航空券付きツアー】
旅っくす 【 羽田・関西空港発】 申込締切 11/15 募集は終了しました
那覇基地所属のF-15飛行隊についてもっと詳しく知りたい方には・・
自衛隊・軍事・航空機系の映像制作をしているプロダクション「ウルフワーク」より、航空自衛隊那覇基地に所属するF-15部隊である304飛行隊の日常に追ったドキュメンタリー『密着!那覇基地F-15飛行隊』で訓練の模様を見ることができます。
日本最大の映像配信サービスU-NEXT(ユーネクスト)なら31日間無料で視聴可能!
※見放題で見られるのはダイジェスト番(再生時間141分)となり、本編(再生時間253分)は有料となります。
視聴可能な番組の中にはこれ以外にも航空自衛隊の戦闘機についてのドキュメンタリー番組を多数視聴することができます
気になる方はぜひチェックしてみてください。
那覇基地航空祭 美ら島エアーフェスタ2023についてのまとめは以上になります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。